もやし社長の47歳日記

ひよっこガリガリ社長の僕が、とある入院をきっかけにこの貧弱体系に卒業を誓う。日々の筋トレと経営について、そして学生時代の思い出を思いのままに書いて行こうと思います。皆様よろしくお願いいたします。

手術

11月5日手術前日。

 

その日は朝から手術の準備でやたら看護婦さんが来る。

 

中でも凹んだのが、後頭部の髪の毛を剃った事だ。

 

覚悟はしてたけどやっぱり嫌なもんだ。

 

そして、いよいよ手術という感覚がリアルになって来る。

 もちろん人生初めての事である。

ってか、入院すら人生初。

 

そして夕方、主治医に呼ばれる…

 

恐る恐る行ってみると。

 

明日の手術の説明をされた。

 

どうも脳の中枢にある三叉神経と接触しているだろう血管を離す手術だそうな。

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なんせ、脳は沢山の神経があるので時間を要するのとリスクを伴います。と…

 まず頭蓋骨に5cmほどの穴を開けて・・・

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って言われても〜〜なんて思いつつ

 

「これを読んで捺印をお願いします」と。

 

読んでみると、

術後何か後遺症が出ても致し方無いので何も文句は言いません的な書類だ。

 

なるほど、

今更だだこねられへんやん!

すでに後頭部ハゲとるし!

この激痛とおさらばしたいし!

 

なんて、思いながら捺印。

 

僕「先生?この手術で後遺症が残った確率は?」

先生「100人に一人。かな」

 

うそ〜〜ん!

 

 

まぁまぁの確率やん!!

 

午後5時…

 

急に不安が増して来た…

心臓がバクバクして来た…

泣きそうになって来た…

 

もしかすると、手術後

 

目が見えないかも知れない、

話せなくなるかも知れない、

耳が聞こえなくなるかも知れない、

下半身が動かないかも知れない、

 

今までの当たり前がその通りで無くなるかも知れない不安が押し寄せて来た。

 

ベッドで目を閉じると自分の人生を振り返っている自分がいた。

 

そして、もっとしといたらよかったなんてことが出てくる出てくる。

 

まだまだしたい事あるやん!

観たいことがあるやん!

行きたいところがあるやん!

 

あるあるオンパレード。

 

涙が溢れ出る…

こんなに泣くなんていつ以来やろう。

 

病室には居られなかったのでタバコを持って外に出た。

 

もちろん外出禁止である。

 

 

病院の隣に流れる川のほとりで、タバコを吸いながら。

 

思いに耽る。

 

もし、手術が成功してこの激痛が無くなって、後遺症も無かったら。

 

あれやろう!

あれもやろう!

これもやろう!

出てくる出てくる。

したい事、してない事。

 

今までしてなかった事全部やってやると誓う。

 

46歳にして思い知る。

 

命は有限。

五体満足は当たり前では無い事。

 

こんな当たり前の事をこんな歳まで知らないなんて情け無い限りでした。

 

でも、本当に今まで当たり前と思っていた僕がいた。

 

もしかすると明日の手術後、

何もできない身体になるかもしれない不安。

 

弱っちい僕がいた。

 

やたらと紅葉が綺麗でそれがまた僕を感傷的にしよる。

 

祈ることしかできない、そしてドクターに託すしかない無力な自分。

 

これは何かのサインなのかなぁって。

 

そして当分吸えなくなるタバコを大きく吸って。

 

この機会にタバコもやめてしまおうと決意するのであった。

 

つづく・・・