United States of America vol.8
渡米6か月経過・・・
このDEEP SOUTH テネシーに来て半年。
今振り返ると、
まったく英語が話せない僕がよく生きてこれた。
人間なんとかなるもんだ・・・
DICKってニックネームまでもらって!!
語学学校もレベル3になっていた。
この学校の全レベルは6段階あるのでちょうど半分のレベル。
大学に入学するには、
2か月に一度進級テストがあって、それに合格するとレベルアップ、
6段階あってレベル6を卒業すると大学へ入学できる資格を貰える。
もしくはTOEFLってテストで480点を超えると大学へ入学できる仕組み。
*TOEFL® テスト(Test of English as a Foreign Language)は、1964年に英語を母語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るテストとして、米国非営利教育団体であるEducational Testing Service(ETS)により開発されました。大学のキャンパスや教室といった実生活でのコミュニケーションに必要な、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つの技能を総合的に測定します。
始めた受けた授業がアルファベットだった僕がレベル3まで落第することなく来ていることがキセキだと思う。
授業だけはまじめに受けているからだろうか?
ただ英語レベルで言うとまだまだ全く話せないし聞き取れない。
ただ生きるための最低限の意思表示が出来るレベル。
5W3Hの聞き方が分かったレベル。
WHAT?
WHY?
WHEN?
WHO?
WHERE?
HOW LONG?
HOW MANY?
HOW MUCH?
これだけ聞ければ大半は解決できる。
まさに聞くだけ番長!!
必死のパッチでアメリカの生活に慣れようとしていたある日。
めちゃくちゃSHOCKな出来事があった。
到着したその日に黒人に貰ったニックネーム「DICK (ディック)」。
実はけっこう気に入っていた。
友達への手紙にも自慢していた。
クラスメイトにも「CALL ME DICK」とか偉そうに言うたことがあるほど!!
でも、
6か月が経ってなんとなく違和感を感じだしていた。
それは黒人たちが僕を呼ぶときの「ディック!」がなんとなく
バカにしているって言うか?
ふざけてるっぽい言い方?
そんな人種なんだとも思っていたけどどうも違う。
それも日を増すにつれて、目立って来ていた。
耳元で大声でディックと言われたり。
あちこちで黒人が指を指して笑われたり。
寮の部屋のドア越しに大声で意味もなく呼ばれたり。
あれ、これっていじられてる?
そしてある日、キャンパスを授業帰りに歩いていたら、またいつものようにその黒人グループが遠くから大声で僕に「DICK!!!」と叫んでくる。
僕は相変わらず「WHAT’S UP BRO!!」なんて手を挙げて挨拶していた。
すると、超真面目そうな白人の女の子が近づいて来て
*こんなイメージ
女の子「彼らとはどんな関係なの?あなたの名前は?」
僕「友達。僕の名前は〇〇。ディックはニックネームなんよ」
女の子「DICKって意味知ってる?」
僕「知らない」
女の子「彼らはあなたを罵っているの、バカにしているのよ。嫌じゃないの?」
と・・・
頭の中が真っ白になった。
うそ~~~ん
いやいやもう半年も呼ばれ続けてるし。
結構気に入ってるし。
てか半年間もバカにしてたん?
僕「ディックってなんて意味なんですか?」
女の子「言えないわ!自分で調べて!」と恥ずかしそうに・・・
そして僕は語学学校へ引き戻り、
いつも、なんでも相談するパターソン先生に聞いた?
僕「友達が僕の事ディックって呼ぶんやけど、DICKってどんな意味?」
先生「爆笑!!男性の性器よ!!」
うそ~~~ん
俗にいうチ〇チ〇?
ありえん、あいつらありえん、
この僕をちんち〇呼ばわりしやがって!
それも半年間も。
そう考えると腑に落ちるシーンが幾度と出てくる。
だから僕が嬉しそうに返事をするたびにみんなで爆笑してたんやな!!
そりゃそうよな、
「おいチンチ◯!」
「はーい!」
なんて笑顔で答えてたんやから…
人生で3位以内に入る屈辱感。
許せん!!!!
でもなぁ・・・
その黒人グループは5、6人おるし。
全員アメフト部でみんなマイクタイソンばりにイカツイしなぁ。
*こんなイメージ
秒速で殺されるやろうしなぁ。
やばい、このままではいじめられっ子になるやん。
チン〇って10年呼ばれ続けるやん
そんな留学生活いややし。
その夜はムカついてムカついて寝れなかった・・・